野球肘・野球肩

野球肘について 

肘関節内側痛

野球肘の中で最も発生頻度が高いのがこの内側の痛みです。
主に左図の投球動作時に肘関節へ剪断力と圧迫力、外旋力が原因で発生します。では、何故そのような外力が肘に加わるかというと、諸説ある中で私の経験上、肘の位置(高さ)と手首の使い方による事が多く、また体幹の筋緊張も原因と考えています。
痛みが出ているのにも関わらず投球動作を続けると、内側側副靭帯損傷や離断性骨軟骨炎(関節ネズミ)などへと悪化させる可能性があります。
自分で出来る事は、とにかく“アイシング”です。それも運動後2時間以内にアイシングを行なう事が重要です。野球肘の根本的な原因はオーバーユース、ミス ユースによる事が大半です。投球動作を見直し、しっかりセルフケアをすればご自分でも肘の痛みの軽減は可能と考えております。

投球時痺れ、腕への痛み(胸郭出口症候群)

投球時、またはリリース時に対する腕への痺れ感や走る痛みは首から腕へ伸びている神経(腕神経叢)が筋肉により圧迫されて生じます。また、利き腕の冷たい感覚や、握力の低下なども症状として表れます。
日常生活による原因(方肘をあごに乗せて横になるや、猫背で長時間椅子に座るなど)で主になりやすいのですが、投球動作として、コックアップ時に過度に後方へ引きすぎてしまい、筋肉に負荷をかけすぎていると生じます。
ご自宅では、姿勢に注意し、ストレッチやお風呂などで全身の血流を良くする様に心がけてください。

投球動作について

投球動作は肩や肘など上半身の使い方が主に注目されがちですが、肩や肘と同様に重要な部位が股関節です。股関節の使い方がスムーズに行く事で全身を上手に使う事ができ、その結果上半身も無理の無いフォームで動かす事が出来ると考えています。

投球動作は大きく時間軸で4つに分類されます。どの動作でどこの部分に負担が加わるのかご説明します。

セットポジション期またはワインドアップ期

投球動作に入る前の段階から初期段階となり、この部分では足の挙げ方などが特に注意すべき点となります。
動作:股関節屈曲

コックアップ期

コックアップ期が野球肘や野球肩になる原因の一つといわれています。特に肩の投球障害で多い、インピンジメント症候群や腱板損傷などはこのコックアップ期での使い方が主な原因のひとつと考えられます。
動作:股関節屈曲、肩関節外転、外旋、体幹回旋

加速期

加速期が様々な投球外傷に対する大きな原因のもう一つと考えられます、様々な動作は順序だてて行なう事が出来ますがこの加速期が最も筋肉の活動量が多く、 体に対する負担も多いと考えられます。特に野球肘などは肘関節への剪断力(垂直方向への引きはがす外力)が主な原因となり、肘が最も屈曲させられる加速期 にストレスが多くかかると考えられます、また、下半身への重心が最も加わる時でもあります。
動作:胸郭伸展、肘関節屈曲、肩関節外旋、膝関節屈曲

フォロースルー期

フォロースルーに対しては全ての①〜③の動作の結果によって構成されています、しかし肩関節や肩甲骨周りが筋緊張を起こしている場合や、股関節周りの筋緊張により過度にブレーキがかかり、外へ向けている負荷が自分の体の中に溜まり込んでしまう可能性があります。

肩の投球障害をより専門的に詳しくはこちら>>>

肘後部痛(肘関節後方インピンジメント)

投球時、またはリリース時にて肘関節の後方に痛みが出る場合は、肘から上の骨(上腕骨)と肘から下の骨(尺骨)の衝突により痛みが発生します。
主な原因としては、腕の振り切る際に無理な伸展力が考えられます。また、重心移動がスムーズで無い場合も発生しやすいと考えられます。
投球時痛みが出る場合は、ご自宅にてアイシングを行い、日常生活上でも、肘が伸びるような動作や、伸びた状態で力を加える事は控え、投球動作を見直しましょう。

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野球肩について 

野球肩とは様々な病状の総称の名称で細かく分けると

腱板疎部損傷

腱板炎

肩峰下滑液包炎

インピンジメント症候群

などに分類されます。

腱板疎部損傷

投球動作など腕を上に目一杯上げた状態での運動により、急激な肩関節が外側を向いた状態から内側に移動する動きにより、腱板の動きを緩衝する役割の腱板疎部という箇所に過度なストレスが加わり痛みが発生します。

症状

腕を上げた際や、腕を外側に開き肘を曲げ前に出す動きをする際に痛みがでます。腕の骨の部分(烏口突起から指一つ分外側)に押したとき痛みが発します。
長期にわたり発症後運動を続けることによりルーズショルダーを合併しうることがあります。

腱板炎、肩峰下滑液包炎、インピンジメント症候群

主にオーバーユース(使い過ぎ)などで腱板に炎症が生じ痛みや、運動制限(腕が上がらなくなる)が発生した状態、投球動作や肩を上に挙げる運動によって、肩 滑下面や烏口肩峰靭帯と腱板との間で衝突(インピンジメント)が発生し、そのため腱板炎や肩峰下滑液包炎が生じると考えられています。

また、投球動作などが定まらず肩の運動が不安定の場合でも発生すると考えられています。

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