野球における腰痛について

投球動作における腰痛について

 

野球というスポーツ上、怪我をする部分といえば肩や肘と思われやすいですが経験上、肩や肘よりも腰に痛みを生じている選手の方が多いと感じております。そこで野球における腰痛の生じやすい原因と、ご自分で行える対処方法についてご紹介致します。

野球という競技は体幹(からだの中心)を強く回転させる動作が多いスポーツのひとつです。

そのため、始点となる腰の骨や腰を支えている脊柱起立筋、腰方形筋、腸腰筋が緊張し、筋・筋膜性腰痛を悪化させ、骨に負荷が加わり腰痛ヘルニア症や腰椎分離症、腰椎すべり症などを発生させます。

では、どのような選手に腰痛は生じやすいのか?

腰痛になりやすい状態、原因は大きく分けて2種類あると考えます。

筋肉の緊張

1モモの後ろ側ハムストリングスの緊張

2お尻(特に中殿筋)の緊張

3背部(脊柱起立筋)の緊張

1+2+3=腰痛という過程を経て生じます

関節可動域減少

関節の緊張は筋肉の緊張により生じるものが多いのですが、特に重要な関節は股関節と肩甲骨です。
野球というスポーツは常に回転動作が必要となるスポーツです。投げる場合も自分を中心に体を捻りながらボールを投げます。打つ動作ももちろん回転動作が必要となり、走る際にも円形状に走るため体は回転させながら走ります。

その際に、股関節と肩甲骨が通常範囲よりも動かない場合は体のバランスが崩れます。腰は動作の中心部分となるため負担が大きくなります。

例えば、右打者の場合左股関節が緊張しているスウィング動作では左足を踏み出し、右下半身から回転動作が始まり、左足で前方への移動を止めながら回転動作をおこないます。いわゆる“左足で壁を作る”動作です。この際、左股関節が緊張していることにより、回転動作を受け止きれず体が右側へ傾きます。傾くという事は体が地面に対して平行に回転しておらず、腰椎に対しても圧縮力が加わりなんらかの腰に対する障害を発生させやすい状態と考えられます。

簡単検査方法

これは野球での腰痛では最も怖い腰のケガ“腰椎分離症”という腰骨疲労骨折の検査方法です。確定的にするためにはレントゲン検査もしくは、MRI検査などが必要となりますが、ご自宅でも簡単なテスト方法で疑いを強める事はできます。

①まず、片脚立ちになります。

②軸足に体重をのせ腰を反らします。

③軸足側の腰に痛みが生じる場合は腰椎分離症の疑いが強まります。

 

どのようにケアを行えば良いか?

ご自宅で行えるケア方法はアイシングとストレッチです。ストレッチはジャックナイフストレッチが有効です、上記の原因となる筋肉や骨を連動して動かすことができるストレッチとなります。下記動画を参考に行ってみてください。ストレッチ中、もしくはストレッチ後に痛みが増加や発生する場合は中止してください。

アイシングについて
腰痛を抱えている選手は運動後少なからず腰部に炎症を起こしているケースが多くみられます。そのため運動後にアイシングを行うことで炎症を和らげ、その結果として筋肉の緊張も生じにくくさせることが可能です。

アイシングの行い方について

アイシングは運動後2時間以内に行うことが最も効率的と言われており、よくプロ野球選手がヒーローインタビューなどで肩や肘などをアイシングしているシーンを目にしますが、そのためです。
アイシングを行う時間は15分~20分間です。それ以上行うと部分的ではなく、全身の体温が低下し、逆に筋肉を緊張させてしまうためです。
また、アイシングを行う際に重要な事は「圧迫」です。ただアイスノンや氷嚢をのせるだけなのと、サランラップなどで圧迫しながら行うのでは、冷却能力は大きく変化します。アイシングはより皮膚と密着させながら行います。

その他の腰痛ストレッチ方法について

腰を前に倒して痛い場合はこちら>>>

腰を後ろに反らして痛い場合はこちら>>>

③腰を前に倒しても後ろへ反らしても痛い場合はこちら>>>

上記にあてはまる文章をクリックしてください。ストレッチを紹介しているページへ移動します。

腰は、身体の中心部となり、野球における「投げる」「打つ」「走る」などの動作においても関連し、特に「投げる」においては下半身から生じた回転運動を腕に連動させる大事な部分です。

腰が痛いまま運動を続け、肩が上がらなくなり肩の怪我に繋がる選手を多く見てきました。

ご自分でのケアも十分に大切ですが、痛みがあれば早めに医療機関をご受診ください。